◆施行は4月1日の予定
改正雇用保険法案(雇用保険法等の一部を改正する法律案)が今国会で成立の見込みとなっています。主な改正点は、「雇用保険の適用範囲の拡大」と「雇用保険二事業の財政基盤の強化」の2つであり、施行日は4月1日の予定です。◆「雇用保険の適用範囲の拡大」
(1)非正規労働者に対する適用範囲の拡大
雇用保険の適用基準である「6カ月以上の雇用見込み」が「31日以上の雇用見込み」に緩和されます。
(2)雇用保険に未加入とされた者に対する遡及適用期間の改善
事業主が被保険者資格取得の届出を行わなかったために未加入とされていた者のうち、事業主から雇用保険料を控除されていたことが給与明細等の書類により確認された者については、現行の「2年」を超えて遡及適用されます。
この場合において、事業所全体として保険料を納付していないことが確認されたケースについては、保険料の徴収時効である2年経過後も、保険料を納付可能とし、その納付を勧奨します。
◆「雇用保険二事業の財政基盤の強化」
(1)失業等給付の積立金からの借入れ
雇用保険二事業(事業主からの保険料負担のみ)の財源不足を補うために、失業等給付の積立金から借り入れる仕組みが暫定的に措置されます。
(2)雇用保険二事業の保険料率に係る弾力条項の発動停止
現行規定では、平成22年度の保険料率は21年度と同じく3.0/1000となりますが、弾力条項の発動を停止することにより、22年度の保険料率は原則通りの3.5/1000となります。
◆企業にとっては厳しい改正
改正法の施行日は平成22年4月1日の予定です(「遡及適用期間の改善」ついては公布の日から9月以内)。
雇用保険は、失業者の生活や雇用の安定を図るためのものであるため、今回の改正は当然の措置であるかもしれません。しかし、現下の不況の中、「適用範囲の拡大」等は、企業にとっては厳しい改正といえるでしょう。